着物について

着物業界の闇・・・ありえない値下げはお得なのか!?

なぜ100万の着物が半額になるのか!?

ある日、ふらっと立ち寄った着物の催事で見るだけと言っているのに100万円もする着物を「せっかくだから体に当てるだけでも!」と言われて、言われるがままにしていたらあれよあれよと着付けられて「着物は出会いだから!」と猛プッシュ。

「100万円なんてありませんから~」と断ると、後ろから電卓持った店長さんが「今ならここまで下げれます!」と半額近い値段を提示されて・・・(以下略)

着物業界ではよく聞く話ですね。 実際に僕の周りでもそのような話を聞いたことがあります。 

でもなぜ100万円の着物が半額ほどにプライスダウン出来るのか考えたことはあります? 

半額でも利益は十分

100万円の着物を半額近い値段まで割引してくれるとものすごいお得感ありますよね。 でもお店側は半額でも利益は十分あるのです。

じゃあ最初の100万は一体何だったんだ!ってことになりますが、これは言うならば割引ありきの値付けをしていたということです。

伝説の7200万の着物

これは僕が実際に出た催事であった話です。 大きな会場を借りて場所一面に畳を敷いて会場設営をして、一体経費だけでどれだけかかってるんだ??と思うような規模の催事でした。

3日間ほどの会期だったと思います。 そこに人間国宝の方が作った作品が7200万の値段で販売されていたんですが、それが2日目に売れたそうなんです。

「世の中にはお金持ちの方がいるもんですね」と会場にいる方とお話ししていたら、なんと7,200万の着物は半額の3,600万まで値下げして売れたとのことでした。 割引価格3,600万ってありえないですよね。

ちなみに仕入れ価格は800万ぐらいだったと聞いていますので、3,600万でも十分過ぎる利益が得られていたというわけです。

高く売られても作り手には一切恩恵はなし!

着物が高く売られれば作り手にもそれなりに収入があるんじゃない?と言われることがありますが、高く売られていても作り手には一切恩恵はありません。 逆に卸価格は1,000円単位で値切られているぐらいです。 

高いのには理由がある

着物業界に流通している着物の全てが高い値段で売られているわけではありません。 もちろん適正価格で売っている呉服屋さんも沢山あります。

高い着物で売られているのには理由があります。 その1つが店外催事と呼ばれる着物業界の伝統的な販売方法です。

店外催事とは大きな会場を借りて沢山の産地の着物を陳列して大きな催事をすることです。 イベント性が高く集客が見込める手法なので、歌舞伎の観劇とセットにしたり、旅行とセットにしたりと色々あります。 お客様の立場からすれば色んな商品が見れるいい機会でもあります。

ただし、店外催事は会場費や人件費など当然のようにすごい経費がかかります。 それが着物の価格に転嫁されるので適正価格と比べて値段が跳ね上がるんですね。

例えばうちの上田紬の着物だとだいたい市場の適正価格は20万前後ぐらいなんですが、それが店外催事では60万~80万ぐらいの値段で売られていました。 最終的には半額近い割引で売られるので30万から40万ぐらいですが、それでも適正価格のほぼ倍です。

まずはネットで検索!

着物を上手に買うコツは気になる商品があったときにはまずはネットで検索してみるのがおススメです。 それで同じ商品をいくつか見つけられれば大体の適正価格が分かります。

着物は一生モノですので気持ちのいい買い物をして頂ければと願っています。