上田紬の新ブランド「RYOMA」をリリースしました!
この度、2020年に上田紬の新ブランド「RYOMA」をリリースしました。
このブランドは伝統工芸士の僕、小岩井良馬(リョウマ)が作り手としてより創作性の強い作品を作りたいと思ったのがきっかけです。
新ブランドを作るまでには3年ほど試行錯誤したので完成までの経緯をここでお伝えしたいと思います。
創作したいと思うようになった出来事
僕は2004年から家業である上田紬の作り手としての仕事に就いたわけですが、上田紬はそもそも上田市という地域に根差した伝統工芸ですので自分を打ち出す作家スタイルではなく職人スタイルでモノづくりをすべきという考えを持っていました。
その考えの転機となったのはTOYOTAの高級車「レクサス」が日本の若き匠をサポートするという企画「レクサスNEW匠プロジェクト」の2017年度の長野県代表の匠に選ばれたことです。
47都道府県から選出された様々なジャンルの若き匠と交流しているうちに、今までの上田紬という概念にとらわれない新しいモノづくりをしてみたい!という気持ちが大きくなりました。

新しい上田紬
それ以来、日常の仕事をこなしながら新しいモノづくりについて色々考えました。
上田紬とは全くかけ離れたものがいいのか、それとも上田紬の枠組みの中で自分らしさを表現するのがいいのか、それとも織り方、もしくは染め方だけ変えてみるのがいいのかなと本当に色々です。
「僕は新しいモノづくりをすることで何をしたいのか?」という根本を考えた時に出た結論は「自分の世界観を表現すると共に上田紬の魅力も向上したい!」ということでした。
それで従来の上田紬の糸使いや織り方はそのままにして、その上にすくい織りという技法で僕の世界観を表現するというやり方にたどり着いたのです。

記念すべき第1作目は信州らしさたっぷり!
記念すべき第1作目は信州上田の林檎だけで染めたりんご染めの糸を使った信州らしさがたっぷり詰まった作品を作ることにしました。
長野県オリジナル林檎ブランドである「シナノゴールド」「シナノスイート」「秋映」の3種類を用いてたて糸に上田紬の伝統的な縞柄をグラデーションで表現しました。
そしてすくい織りで作り手としての世界観を表現したわけですが、りんご染めは黄色系の柔らかく優しい色合いが特徴なので、その色合いを活かして日の出前の薄明るいトワイライトを表現しました。

新聞にも取り上げて頂きました!
ありがたいことに毎日新聞さんに新ブランド「RYOMA」を取り上げて頂きました!
これからもコンスタントに作っていけるように頑張りたいと思います。
毎日新聞さんの記事サイトはこちらです。
https://mainichi.jp/articles/20200224/ddl/k20/040/069000c

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